テニスボールのリユースに関する注意事項について
 
 以前よりテニスボールのリユース活動として、使わなくなった硬式テニスボールを学校の机や椅子の脚につけているのを見られたことある先生もいらっしゃると思います。ボールを机や椅子の脚につけることによって、机や椅子を動かしたときに音がしないので、騒音緩和に役立つということから利用されているようです。
こうしたリユースは、 NPOグローバル・スポーツ・アライアンス(GSA)が推進する「エコフラッグ・ムーブメント」の一環で、スポーツ用品の3R(リデュース・リユース・リサイクル)を目的としたスポーツエコネットというネットワークがあり、様々な活動をされていますが、その中の1つの活動として、使わなくなったボールを捨てることなく再利用する。ゴミを少なくすることにも繋がり、なおかつボールを欲しいと思っている学校にボールを送ることによって役に立つということで利用されているそうです。
 

ただ最近(2009.1.15毎日新聞等の記事)
  テニスボールを防音目的として机や椅子などに装着する場合、その室内環境によっては、アレルギー体質やシックハウス症候群などの症状を持つ方に体調の変化を及ぼす可能性があるとの指摘があるとともに、これに伴う国立大学での研究結果で、それが考えられる要因として、テニスボールに含まれる接着剤の溶剤等から放散されるごく微量の揮発性有機化合物(VOC)※が挙げられているとの報告がされています。
       ※アセトアルデヒド、アセトン、ベンゼン、シクロヘキセン、シクロヘキサノンが報告

こうしたことから、テニスボールのリユースを利用される場合については


   ■装着のためのボール切り込み後は外気に当て、臭気がなくなるまで十分な乾燥を行なう。
   ■使用中の室内の換気を、十分に行なう。


などに注意すると同時に、その使用環境の中に、体調変化の可能性がある(アレルギー体質やシックハウス症候群などの症状を持つ)児童生徒がいないかどうかを十分確認し健康被害が生じないよう配慮をお願い致します。